3月1日に開催されたセゾン情報システムズ主催「DMSCube祭り 2024」へ、2023年に発売を開始した「HULFT Square」のアップデート情報を収集するため参加しました。本コラムでは、HULFT Squareのロードマップや、利用事例をご紹介いたします。
- HULFT Square製品の概要が分かる
- HULFT Square製品含めたHULFTシリーズのロードマップが分かる
- セゾン情報システムズ社主催「DMSCube祭り」の講演内容が分かる
HULFT Squareとは?
HULFT Squareは、あらゆるシステムやサービス環境に対応する国内発のiPaaSクラウド連携型プラットフォームです。様々なデータベースやアプリ、クラウドサービスに散在した社内データを、月額のサブスクで手軽に・安全に連携できる新しいデータマネジメントツールです。
ノーコード/ノンプログラミングで直観的な操作が可能なため開発コストを抑え、世界基準のセキュリティ要件に対応した安全性の高い連携により、システム環境に左右されない柔軟な連携を実現します。
▼製品の詳しい情報はこちら
HULFT Square | NSW
セゾン情報システムズ主催「DMS Cube 祭り 2024」へ
定期的に開催されている「DMS Cube 祭り」ですが、今回の目的はHULFT Squareのアップデート情報収集です。
当社では3カ月の検証を終え、2月29日から晴れて取扱いを開始しました。そんな最新ツールの「新しい事例やロードマップを知りたい」一心で、神田明神へ行ってきました。
JR御茶ノ水駅から徒歩5分。商売繁盛・仕事運UPのご利益で有名な「神田明神」へ到着。
都内屈指のパワースポットということもあり、入るだけで緊張が走ります。
華やかな神門を通り、左手に見えるガラス張りの建物が本日の会場です。
開場まで時間があったので、参拝をしてから入場しました。
こちらは会場デッキからの写真です。
目と鼻の先に本殿が見えて絶景。何だか今日は良いことがありそうです。
HULFT Squareの講演内容をピックアップ紹介
100席近くあった会場が、開始時には臨時で20席程追加されるくらい大盛況でした。
本コラムで紹介する講演以外にも、DataSpiderスクリプトのライブレビュー会や、IT部門からボトムアップで実現するDX例など、多様な視点の講演で面白かったです。
▼HULFT Squareの詳しい情報はこちら
HULFT Square | NSW
HULFT Squareの最新情報
2026年までの製品ロードマップによると、
2024年はUXや可視化の増強など、まずは「HULFT Squareの使い勝手をより良くする」ことに注力するようです。AI領域の「リファクタリング&リコメンド」が2024年後半にかけて徐々に構築され、2026年以降は「自然言語からスクリプト作成」ができるようになっていきます。
現状のノーコードに加え、コード/ソースの手直しの自動化やチャットでスクリプトが作成できるようになると、ユーザー負担がどんどん減っていくことが目に見えて明らかです。
「自然言語からスクリプト作成」は社内で研究チームを立ち上げている段階で、社内トライアル研究「HULFT Square×生成AI で社内データをチャットで呼び出す!?」を次の章にてご説明します。
HULFTシリーズの方向性
HULFT製品全体で見ると、「長く使えること」を意識して製品ロードマップを想定しているようです。
近年はクラウドとオンプレミスで判断基準が多様化しており(上図参照)、
これまで安いイメージが持たれていたクラウド製品も、一概に安価とは言い切れなくなりました。
その中で製品が選ばれる基準として ”長く使える/安心のサポート/クイックウィン” が揃うことを前提に、「早く使ってもらって、早く失敗して、早く成功を掴んでもらう」ことが製品特徴の方針として示されました。
HULFT Square×生成AI で社内データをチャットで呼び出す!?
前述した通り、HULFT Squareを利用した生成AI機能実用化に向けて、研究チームをセゾン情報システムズ社内で立ち上げたそうです。研究から製品サービス提供への流れは上図をご覧ください。
LLM Mavericksプロジェクトを立ち上げ、社員全員が生成AIを活用して業務効率化を図ることを目的に、ボトムアップ形式で20名程が兼業で推進されていました。
まず社員がAIを活用できる環境として、以下2つを用意されたそうです。
・自社開発 Web AIチャットボット
・Slack AIチャットボット
仕組みは、自社データが活用できるよう以下構成で対応したとのことです。
利用者が、チャットスタイルでAIにデータ捜索、統合を指示できることを目標として、
下記の流れで自然言語での指示をAIが処理していくようです。また、返答も自然言語でできることを理想としているとのことです。
これらの環境を作成した上で、現状構成での実用化課題として以下4点が上がったとのことです。
・テーブルにどのデータがあるのか、事前に整理する必要がある
・アクセスコントロールを適切に割り当てる必要がある
・データ構造が複雑化していると、SQLが複雑になってしまう
・適切なアウトプット/インプットできる工夫が必要である(正答率の検証含む)
どの製品でも同様ですが、実用化に向けてはデータ準備や正確性の課題を抱えているようです。
将来的にチャットアプリで会話をするように社内データを集めることができたら、状況判断や業務効率化がより加速することが期待できます。
HULFT Squareで見える将来像
これまで2024年3月時点の、HULFT Squareロードマップと研究事例を見てきました。
今年のアップロードは利用者目線に立った視認性やUXがメインになりますが、後半にかけてリファクタリングAIが公開予定されるなど期待が膨らみます。
ノーコード/ローコードで安全にデータを接続・統合・配信できるHULFT Squareですが、IT人材不足を解消する「だれでも使えるETLツール」となるのか、楽しみです。
最後になりますが、HULFT Squareがあると現場のどういった課題を解決できるのか?機能はどんなものがあるのか?など、気になった方はぜひお問い合わせ下さい。