複数拠点で設備を管理しているものの、システムや管理方法がバラバラでデータが分散し、必要な情報にすぐアクセスできない。そんな課題を抱えている企業は少なくありません。本記事では、複数拠点の情報を一元化したユースケースを紹介します。
ノウハウが拠点間で共有されず、連携・継承ができない
点検やトラブル滞納の履歴、改善活動をデジタル上に記録し、拠点間で共有できる仕組みを構築
複数拠点の管理で直面しがちな課題と解決のヒント
case1
情報が点在して活用できない

各拠点ごとに異なる方法で管理された情報が点在し、全体を横断して確認することに、多くの手間と時間がかかっていませんか?
・拠点や部門ごとに点在しているデータをIoT基盤で集約
・ダッシュボードで可視化し、現場から経営層まで情報を共有
・部署や拠点をまたいでも、同じ情報を基に迅速な判断が可能
・点在していた情報が設備ごとに整理され、確認が容易に
・拠点全体の故障傾向の分析や点検頻度の最適化に活用
case2
ノウハウが拠点間で共有されず、連携・継承ができない

点検記録や作業ノウハウが拠点間で共有されず、ぞれぞれの拠点が独自に設備メンテンスの対応をしていませんか?
・ウェアラブル端末で現場状況を撮影し、ノウハウを映像で共有・保管
・紙に埋もれていた情報をデジタル化し、ナレッジとして活用
・拠点間でノウハウを共有し、人材育成に活用
・紙帳票をデジタル化することで、ナレッジが組織の資産に
・属人化を防ぎ、持続的で安定した点検体制を実現
複数拠点の情報を一元化するには?
点在するデータは”一元管理”で可視化する

設備保全DX(スマートメンテナンス)は、次のようなステップを段階的に進めていくことが重要です。
2. データ可視化:収集情報の可視化で設備状態を把握
3. 作業支援 :現場支援で省力化と安全性を向上
4. 管理・記録 :情報を一元化し、簡単に参照・共有
5. 教育・改善 :ナレッジを継承し人材育成に活用
拠点ごとにバラバラに可視化されたデータでは、比較や全体の把握が難しく、結局「部分最適」に留まってしまいます。そこで重要になるのが『一元化』です。点在する情報を集約し、設備単位や拠点単位で可視化することで、異常の早期発見や原因追及が容易になり、全社的な改善や投資判断にもつなげられます。
データを一元化して可視化することは、単なる見やすさの向上ではありません。全社で同じ情報を共有し、迅速な判断と全体最適を実現することが、効率的で持続可能な設備保全への第一歩です。